この間、医療や年金、介護制度の大改悪で国民の生活、とりわけ生活保護受給者等の貧困世帯は深刻です。“貧困の連鎖を断ち切るために生活保護を考える”こうしたことから行われている議員研修会。今年は8回目、富山県で開催されました。私は初めて参加しました。
吉永純氏(全国公的扶助研究会会長・花園大学教授)から「生活保護『改革』と生存権の補償~生活保護をめぐる最近の動きについて」の基調報告をはじめ、各大学教授やジャーナリスト等、専門家の話に大いに学ばされました。
政府が進める生活保護『改革』なるものは、受給基準の引き下げをはじめ、給付費の削減であり深刻です。2013年から3回にわたる給付費削減はトータル10%にもなります。受給者にとって削る生活費は食費(3食を2食に。2食を1食に。10kg1980円の古米を食べている)、衣服(買えない)、水光熱費の順とのこと。入浴も2~3日に1回となり、楽しみもなくなった。人生そのものが追い込まれ社会的孤立化が進んでいる・・・。現在、厚労省調査でも貧困率は16・1%、6人に1人が貧困ライン以下で、生活保護は受給者が215万人・160万世帯を超えるとのことです。
しかしここ数年受給者が年々下がっているそうです。貧困者が減ったわけではありません。度重なる基準の引き下げで、受給者がはねられている。まさに政府の進める『改革』が更なる生活困難者を広げ、弱者いじめが一層強められようとしています。
憲法25条、「すべての国民は、健康で文化的な生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」その具体化が生活保護制度です。私たちは生存権、生活保護の原点に立って活動が求められていることを改めて実感しました。